Bedroom Audio Style

寝室で、気負わずに良い音と気持ちの良い住環境を求めていくトコロです。

さらば御影石!となるのか?TAOCのオーディオボードSCB-RS-HC45Gを導入

暑さもやわらぎ、過ごしやすくなってきました。いかがお過ごしでしょうか。例年のことではありますが、台風の接近や地震もあり、防災対策はしっかりしたいですね。オーディオ的にはスピーカーの転倒などは絶対に避けたいところです。

さて今回の記事はオーディオボードです。災害対策という観点ではなく、単純に音質上のグレードアップを求めてのことです。これまでは薄くて比較的柔らかい色の御影石に、ホームセンターで手に入る滑り止めシートを、適宜サンドイッチしたものを重ねて使ってきました。しかしそれが音質上のボトルネックになっているのではないかと考え始めました。御影石は音が悪いというネットの声を聴くにつけ、それは工夫してないからだ、と決め付けていました。しかし御影石にこだわる理由もないなと思い浮かんだとき、オーディオボードの導入を決めました。人が言うことには何らかの理由があるはずで、これは自分でやってみなければわからないだろうということですね。

導入を決めたまではいいものの、相変わらず僕は悩みます。オーディオボードの考え方としては、リジッドに固めて物性で勝負するか、フローティングして床の影響を排除するかだと思うのです。リジッド派の極端な例が御影石などの石材系。フローティング派の代表はウェルフロートなのではないかと考えていました。

うちはブログタイトル通り、和室です。畳の上に茣蓙まで敷いてあるわけで、これでリジッドに固めるには、重量物をスピーカーとの間に挟むしかないと思ったわけです。正直なところお金もなかったですし。今はあるのかと言われればそうでもないんですけれど。そこで御影石でした。代替のボードを選ぶにあたって、上記の理由からリジッドは無理と思い、フローティングに興味がありました。が、スピーカーに敷くサイズのウェルフロートは予算的に無理となり、リジッドに固める方向へ。

あれこれ悩んだ結果選んだのは、またもやTAOC。最近なんだかTAOCづいてるなあと感じてもいますが、決め手はスピーカーのサイズとピッタリだったこと。それからもうひとつは、一工夫あったということですね。木材でサンドイッチされているコア材がハニカム構造と知るとなんだか良さそうに思えてくるのです。

さて、ここからは使ってみた印象を書いていこうと思います。前置きが長いのは相変わらずです。THIELのCS2.3の足には付属のスパイクとJ1プロジェクトのB35DLCでスパイクを受けています。低域はドンと量感が出るタイプではなく、下へ沈み込むような感覚がありました。ヴォーカルなどの中域はリヴァーブなどのエフェクトが乗っている場合、きれいに分離するようになりました。大きな違いはやはりシンバルなどの高域で、ガッと強く叩いたときの音と優しく叩いたときの強弱がはっきりしたように思います。質感はさらさらした感じで、これは表面のコーティングの関係かもしれませんし、木の響きが乗っているのかもしれません。音場はふわっと広がる感じで、耳に心地よい響きが付加されているように思います。これをどう捉えるかで、このボードの是非が判断されるのではないかと思います。僕はありだと思いました。

TAOCの今の考え方としては、響くものは響くのだから、きれいに響かせて(減衰させて)、不要な振動はできるだけカットしようというものだと思います。実際に鳴らしているとき、例えばEDMのような低域が規則的に連続して響くようなソースでは、ボードが振動しているのを触って確かめていますし、何が何でも響きを殺そうという方向ではないようです。

今回、御影石からオーディオボードに換えてみましたが、メーカー製のオーディオボードの良さが分かる結果となりました。余った御影石は庭に敷くことになりました。余談ですが。


対決!DENON DL-103とaudio-technica AT33PTG/Ⅱ〜聴き比べ〜

いやあ、毎日毎日暑いですね。特に今日は全国的に暑いそうです。日本はもう亜熱帯なのではないかと夢想する暑さです。

気持ち程度の冷房を入れ、レコードを聴きながら、暑い夏にぴったりの企画はないかとぼんやり考えていたら、レコードに目が留まりました。そういえばオーディオテクニカのAT33PTG/Ⅱを購入して、ずっと使用していたにもかかわらず、レポしていなかったなと。これはもう書くしかないなということで対決と銘打ちました。

いやいやそれにしても、これを書くにあたって、この夏一番かもしれない暑さも吹っ飛ぶくらい、僕の肝は冷えてます。何せ日本を代表する大定番カートリッジと、ファンを多く持つ名シリーズの中核モデルなわけです。冷や汗も出てきました。

今回の対決には、相応の音源が必要かなと思い、我が家のたいしたことないアナログライブラリからHOFF ENSEMBLE(ホフアンサンブル)のQUIET WINTER NIGHTとSHANTI(シャンティ)のKISS THE SUNを用意しました。比較試聴するには十分な音源だと思います。HOFF ENSEMBLEはノルウェーの高音質レーベル、2Lからリリースされた音源で、大まかにアナログとハイレゾが販売されています。SHANTIはSAVOYレーベルから高音質音源を次々に出して、ハイレゾクイーンなどと呼ばれたりしているようです。
極々私的な話ですが、SHANTIはSACDの発売をやめてしまいましたし、HOFF ENSEMBLE(2L)に至ってはCDすら出していない現状を寂しいなあと思っています。

肝心のアナログ環境を書いておきますが、はっきり言ってうちのシステムのアナログ環境はプアでございます。そのあたり充分含みおきくださいますようお願い申し上げます。プレーヤーはKP-990。MCトランスにMASTERS MC-203。フォノイコライザーYAMAHA HA-5です。ヘッドシェルとシェルリード線はaudio-technicaのMG-10とAT6101で統一します。なるべく条件を同じにしたいので。針圧は各カートリッジの標準針圧で聴きます。MCトランスは昇圧の変更ができるので、それぞれが対応するインピーダンスに設定します。DL-103にはHIGHポジションを、AT33PTG/ⅡにはMIDポジションを選択します。


それでは試聴をスタートしたいと思います。



DL-103で聴くQUIET WINTER NIGHTは、しっとりとした雰囲気と、ほんのりとした温かみを感じました。この温かみは、甘さとは違うもののような気がします。fレンジについては可もなく不可もなく十分に出ていましたし、前後感も良く出ていたのではないかと思います。温かみのあるノルウェー家具のある部屋で聴いたような雰囲気ですね。

次にDL-103でSHANTIのKISS THE SUNを聴きます。陽性なジャジーポップですね。温かく明るく、親子でのデュエットが微笑ましい感覚になります。他には特に印象はありませんでした。



AT33PTG/Ⅱで聴くQUIET WINTER NIGHTは彫りが深く立体的でオーディオ的快楽を存分に楽しめました。低域と高域のfレンジが良く伸びた様な感覚です。量もありますノルウェーの空気感を高解像に捉えているのですが、少しひんやりしています。これをAT33PTG/Ⅱを冷たいと思うか写実的かと受け取るかで印象は変わってくるような気がします。

続いてAT33PTG/Ⅱで聴くSHANTIのKISS THE SUNでは、かなりポップ寄りの楽曲が多く、ノリの良さを感じました。よりグルーヴィにポップに鳴らしてくれます。これはワイドレンジ感から来るように思います。トミー・スナイダーとのデュエットではより分離感があり、楽曲がよくわかる再生を聴かせてくれました。クリアでナチュラルな印象を覚えました。



まとめ
大まかな印象としては、温かみのあるDL-103に対してワイドレンジでクリアなAT33PTG/Ⅱだと思いました。fレンジに関してなのですが、僕は高域低域の伸びや量ともにAT33PTG/Ⅱのほうが良いと感じました。しかしDL-103がフラットだと感じる方もいると思います。そうなるとAT33PTG/Ⅱはドンシャリということになります。相対評価の難しいところですね。僕の好みから言えばfレンジ感はAT33PTG/Ⅱ的であってほしいですし、解像感もAT33PTG/Ⅱの方が良いですね。そういう訳で軍配は僅差でAT33PTG/Ⅱに上がりますが、音楽を聴くための道具としてDL-103が劣っているわけではないというところが、オーディオの奥深さなのかもしれません。

それにしても、アナログ用品の値上げが痛いですね。特にカートリッジ。以前なら両者とも、もう少し割安で買えたのですが、今回AT33PTG/Ⅱは値上げ後に購入したのでお得感は全くなかったですね。どうしても聴いてみたかったので購入しました。後悔はしていませんが高かったです。それでも作り続けてくれているのが日本のメーカーの良心かもしれません。


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組み立てた!塗った!聴いた!stereo編スピーカー工作の基本&実例集 付録のバックロードホーンキット

暑い日が続きますが、まだ梅雨明けしたばかりというのが驚きです。皆様、熱中症対策には十分気をつけてくださいね。

夏といえばスピーカー工作の時期ですね!大人の夏休みの自由研究と言えばこれでしょう。毎年stereo誌の付録にはスピーカーユニットが付いてきて熱を煽ります。例年ですと涼しい顔をしていたのですが、今年は書店でこのムック本を見つけてしまい、そういえばバックロードホーンは作ったことないなあと気になってしまったのでした。気になってしまったが最後、暴走特急のように次から次へと事を起こしてしまいました。

実は僕のオーディオのスタートはスピーカーの自作からなんです。当時大学に通っていたのですが、サークルの倉庫や物置には古めかしいスピーカーやアンプが転がっていたのでした。スピーカーは使えそうもなく、つまみが少々ないアンプが一台あったので了承を得て譲り受け、CDプレーヤーはMARANTZの当時398のやつを購入しました。そうするとスピーカーだけが足りないわけです。無いなら作ってしまえばいいじゃないということで、コイズミ無線を見つけて自作したのでした。まあそのあたりの話は長くなるので割愛します。

話を元に戻します。箱はもう既にあるわけで、ユニット探しから始めることにしました。もちろんstereo誌の8月号付録のメタルコーンでも良かったわけですが、せっかく作るならより広くユニットを求めていこうと思い、秋葉原のコイズミ無線へ。コイズミ無線では付録の組み合わせでも展示していました。これがなかなかいい感じに鳴っていたので期待が膨らみます。若い店員さんにあれこれと試聴をさせていただき、TBのW3-1231SNにしました。チタンコーンのちょっとお高いユニットです。さすがにMarkAudioのAlpair5v2はやりすぎかなと。コイズミ無線のお兄さんありがとうございます。


さてユニットが決まったところで組み立てに入りました。ハタ金やクラフトテープなどがあればよかったのですが、持ち合わせていないので、結局、木工用ボンドとそれをふき取るための雑巾だけで組み立ててしまいました。若干の接着ずれなどがあったのは、勢いだけで作ってしまったからですね、反省です。ゆっくりやれば木工用ボンドと雑巾だけでしっかり組みあがると思います。それくらいの手軽さでした。

板材は側板が5.5mmで中板が9mm厚となっています。薄いですが組みあがったときの強度はまずまずです。

とりあえずユニットを取り付けて音だししましたが、中域と低域は出るもののシンバルなどの高域がまったく抜けてこないので愕然としました。確かに高域は大人しめなユニットではありますし、高域のピーク感を嫌って1231にしたというのもあって、ユニットの特性通りなのですが極端に強調されてしまっている気がしました。バーンインがまだ済んでないとはいえこれは酷い。

そこでまたコイズミ無線に出向き、吸音材を物色することにしました。小形のエンクロージャーのため、量はいらなかったので、カームフレックスF2-PRF13というものにしました。帰宅してエンクロージャーの空気室にカームフレックスを貼り付けてみると、いままで洞穴から出ていたような低域がすっきりとして帯域バランスも揃ってきました。高域もだんだん抜けてきていい感じに。

そうなってくると今度は外観のそっけなさが気になります。というわけで、ホームセンターへGO。木部用塗料と水性ニスを買ってきて塗装しました。塗装は色つきのニスでも良かったのですが、Acustik-LabのStella Melodyにあるエラブルレッドみたいな色にしたくて塗料を別個に買って塗り、それからニスで仕上げました。ニス塗りするとエンクロージャーの強度が上がることは過去の経験で知っていたので期待が高まります。


やっと完成したエンクロージャーに再度ユニットを取り付けてひたすら鳴らしこむ日々です。箱の強度も上がってか、エージングが進んだのか大分すっきりした音になってきました。あとは吸音材をもう少し入れるかどうか微調整して仕上げたいと思っています。

いやあ、今回は本当に楽しかったです。付録のユニットを使えばこんなに苦労をしなくてもよかったような気もします。エンクロージャーとユニットの相性からいけば専用設計されている付録のほうが楽に決まっていますし、素性も良いとの情報も得ていますので、お手軽に自作してみたいという方はstereo誌の付録ユニットを使うのがいいかと思います。

では良い夏をお過ごしください!





コイズミ無線ウェブサイト
http://www.koizumi-musen.com/



ブログのデザインを変更しました

以前の味も素っ気もないデザインも捨てがたかったのですが、少しだけ小洒落てみました。如何でしょうか。前のほうが良いという方がいらしても変えませんからね。多分。

それはそれとして、今後の記事の話に移ります。オーディオ貯金もラックスのC-70fを購入したため底を尽き、新たな物品の購入はできないだろうとお思いの貴方!正解です。ではどうするかということになるんですけれども、実はアナログ関係の隠し玉が二つもあるのです。ひとつは全然隠れてませんが……。そういうわけで暫くはアナログの話が続くと思います。

機器やアクセサリーの話だけでなく、音源の紹介などもしたいとは思っていますが、なかなかその機会と根性がないですね。もうひとつ時間も。素晴らしい音源に幾つも当たっているので何とかしたいです。

コントロールアンプLUXMAN C-70fを導入しました

お久しぶりです。暑い日と涼しい日が交互にやってきて体調を崩しやすい気候です。皆様にはどうかご自愛くださいますよう。

さて、ついにマイシステムもプリ・パワーのセパレート化を実現しました。といってもパワーは今まで使っていたラックスマンのL-507sを使用しています。L-507sがプリパワー分離可能だったからできた技ですね。

一般に言われていることですが、プリメインアンプはどうしてもコストの関係でパワーアンプ部にお金がかかってしまい、プリの方にコストダウンのしわ寄せがきてしまうそうです。プリメインアンプの最高級機等ならそんなこともないのかもしれません。逆に一体型ならではの良さがあるのかもしれません。こればっかりは比較試聴してみないとわかりませんね。

前置きが長くなりました。一般的なプリメインアンプの弱点と思われるプリ部をグレードアップさせれば更なる高音質化を実現できるはず、ということで導入を検討していたプリアンプですが、資金はそれほど潤沢ではありませんでしたし、予算内で買えるアンプとしてマークレビンソンのNo.38Lが上がっていました。しかし、マークレビンソンは電源コードのインレットがアンプの底板にあるという特殊な仕様のため除外。結局、大きくて物量が投入された国産のラックスマンを選びました。故障のときもお金以外の心配をしなくていいですし。

C-70fは特に人気が出た機種ではありません。むしろ不人気機種なのではないかと思います。ではなぜそれを選んだのかというとC-70fから高音質アッテネーターLECUAを初めて搭載し、ボディカラーがシルバーに変わったからです。音質的には前のC-7f辺りから従来のトーンとは違うものを持ってきたわけですが、それを推し進めてラックスマンが現代的なアンプを生み出そうとした気概を買ったともいうべきでしょうか。C-70fを入れる前の音は、甘く柔らかで、馬力もありました。しかしそこを変えたいという気持ちが強かったのです。もっと峻烈な音も出て欲しい。さらなる透明感や解像感を期待していました。

導入してみて2週間くらい経ちますが、透明感、解像度、スピード感、サウンドステージの広さ等は納得の音でした。しかし代わりに失ったものもあります。甘さや艶と言われるもの、シルキーな感覚。これらはfシリーズになって失ったと言われています。実際そうでした。プリの音が支配的なんだろうと思います。

今回プリを入れてみて痛感したのは、録音の印象はシステムによって大分変わるということです。僕のライブラリでは珍しいポップスの坂本真綾を聴いていた時でした。なんだかごちゃごちゃした録音だなと思っていたBe mine!という曲がきっちり分離されて色鮮やかに鳴ったのでした。ミックスやマスタリングしたエンジニアはこういう風に聴いていたのかもしれないなと納得できたのでした。

次はどこへ向かうかさっぱり決めていない次第です。


ラック全景

オーディオラックTAOC(タオック) MSMKⅡを組み込みました

早いもので、もう初夏ですね。アンプの熱が四畳半に篭る季節になってきました。暫くのご無沙汰です。更新してない間に色々とシステムに変更がありました。大きなものといえばTAOCのオーディオラックを入れたことでしょうか。

ラックはいままでニトリのテレビ台を棚板を外して二個使いしていたのですが、流石にどうもなあという気分になり、オーディオラックを検討していたのでした。当初はクアドラスパイアのQAVMを考えていたのですが、実機を見ることができず、Q4Dを触ってみたところ、かなりやわな造りでいまいちピンときませんでした。うまく振動を逃がしてくれるという話ですが、どちらかというとリジッド派の僕としてはもう少しがっしりした造りで似たようなものがないか探していたわけです。

大型家電量販店で展示されていたラックを触ってみたところ鳴きが少なそうでしっかりした造りのものはサウンドマジックのラックとTAOCでした。サウンドマジックは価格のわりにしっかりとしていましたが、求める最下段の高さが足りず、泣く泣く候補から外しました。懐に優しいのはサウンドマジックでしたが、長く使うものに妥協は禁物と考え、TAOCのMSMKⅡにしました。

MSMKⅡはクアドラスパイアの様な木の質感と剛性感が両立していました。これぞ僕の求めていたラックと思いつつも、ラックにこの値段は痛いなというのが正直なところでした。

届いたMSMKⅡを一人で組み立てましたが、できるなら二人いたほうが良いですね。ラックを組み立て、設置したときに気づいたのですが、ラックを入れたことで部屋の響きがかなりライヴに変わりました。僕の部屋は和室なのでデッドな傾向にあるのですが、これは驚きでした。やはりこれだけの重量物を入れると変化は大きいですね。

設置してみて特にがたつきもなく組みあがったのでほっとしました。それからは音源をとっかえひっかえ聴いていたのですが、印象としては付帯音が減って音に芯が出た様な気がします。音の立ち上がりが速くなって、響きは綺麗に残るのがわかるというような音の出方がしました。

これからラックを検討される方に言えることがあるとすれば、機器は入れ替えてもラックはそう簡単には入れ替えないと思います。そういう意味で妥協はしないほうが良いと考えます。実機に触れる機会がありましたらぜひ見て触って欲しいですね。

SAEC(サエク) TAP-PLUS(タッププラス)を導入しました

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

何を今更って感じですよね。忙しさにかまけて、ブログの更新が滞っていました。これも毎度のことですが……。

さて今回は電源タップの王者的な存在だったSAECのTAP-PLUSです。今でこそ高額な電源タップが数多く出回るようになりましたが、僕の記憶では、このタップが出た頃にはまだこれほど他を圧倒するような物量と存在感のあるタップは、無かった様に思います。そういうこともあって、ずっと僕の欲しい物リストにこのタップがあったわけなんですが、清水の舞台から飛び降りる気持ちで買ってしまいました。既に生産は完了しているので中古の出物を手に入れたのでした。

このTAP-PLUS、特長などには書いてありませんが、ACインダクタにどうやらトロイダルコアを積んでいる模様で、非常に大きくて重いです。そして時々唸ります。うちの電源環境が良くないのでしょうか。まあ良くはないと思ってはいますが、この唸りが気になるかといえばそうでもありません。深夜などに唸っているのに気づくくらいで、平時にはまったく気にならないくらいです。

せっかくなので壁コンに使っているHUBBELL(ハッベル)の8300Rから直で取る音とTAP-PLUSを通した音を比べてみました。8300Rから取った音はまとまりが良く破綻の無い素直な音でした。TAP-PLUSに繋ぎ変えてマーラー5番、ヤンソンス/RCOのライブを聴くと、システムから放出される最低域の量感が増え沈み込みが良くなりました。力感があり、楽器の立ち上がりが荒さに聴こえるくらい急峻になりました。エッジが立つとでもいいますかこれは賛否が分かれそうです。サウンドステージは奥に広くなり、オケの前後感がより明確になります。また音の無い部分の静けさは、よりいっそう闇のように深くなり、ふわっと浮き上がる音に驚きました。自分好みのサウンドで非常に満足しています。

さて次回はTHIEL CS2.3のf特でも図ろうかと考えていますが、さてどうなるやら。