Bedroom Audio Style

寝室で、気負わずに良い音と気持ちの良い住環境を求めていくトコロです。

組み立てた!塗った!聴いた!stereo編スピーカー工作の基本&実例集 付録のバックロードホーンキット

暑い日が続きますが、まだ梅雨明けしたばかりというのが驚きです。皆様、熱中症対策には十分気をつけてくださいね。

夏といえばスピーカー工作の時期ですね!大人の夏休みの自由研究と言えばこれでしょう。毎年stereo誌の付録にはスピーカーユニットが付いてきて熱を煽ります。例年ですと涼しい顔をしていたのですが、今年は書店でこのムック本を見つけてしまい、そういえばバックロードホーンは作ったことないなあと気になってしまったのでした。気になってしまったが最後、暴走特急のように次から次へと事を起こしてしまいました。

実は僕のオーディオのスタートはスピーカーの自作からなんです。当時大学に通っていたのですが、サークルの倉庫や物置には古めかしいスピーカーやアンプが転がっていたのでした。スピーカーは使えそうもなく、つまみが少々ないアンプが一台あったので了承を得て譲り受け、CDプレーヤーはMARANTZの当時398のやつを購入しました。そうするとスピーカーだけが足りないわけです。無いなら作ってしまえばいいじゃないということで、コイズミ無線を見つけて自作したのでした。まあそのあたりの話は長くなるので割愛します。

話を元に戻します。箱はもう既にあるわけで、ユニット探しから始めることにしました。もちろんstereo誌の8月号付録のメタルコーンでも良かったわけですが、せっかく作るならより広くユニットを求めていこうと思い、秋葉原のコイズミ無線へ。コイズミ無線では付録の組み合わせでも展示していました。これがなかなかいい感じに鳴っていたので期待が膨らみます。若い店員さんにあれこれと試聴をさせていただき、TBのW3-1231SNにしました。チタンコーンのちょっとお高いユニットです。さすがにMarkAudioのAlpair5v2はやりすぎかなと。コイズミ無線のお兄さんありがとうございます。


さてユニットが決まったところで組み立てに入りました。ハタ金やクラフトテープなどがあればよかったのですが、持ち合わせていないので、結局、木工用ボンドとそれをふき取るための雑巾だけで組み立ててしまいました。若干の接着ずれなどがあったのは、勢いだけで作ってしまったからですね、反省です。ゆっくりやれば木工用ボンドと雑巾だけでしっかり組みあがると思います。それくらいの手軽さでした。

板材は側板が5.5mmで中板が9mm厚となっています。薄いですが組みあがったときの強度はまずまずです。

とりあえずユニットを取り付けて音だししましたが、中域と低域は出るもののシンバルなどの高域がまったく抜けてこないので愕然としました。確かに高域は大人しめなユニットではありますし、高域のピーク感を嫌って1231にしたというのもあって、ユニットの特性通りなのですが極端に強調されてしまっている気がしました。バーンインがまだ済んでないとはいえこれは酷い。

そこでまたコイズミ無線に出向き、吸音材を物色することにしました。小形のエンクロージャーのため、量はいらなかったので、カームフレックスF2-PRF13というものにしました。帰宅してエンクロージャーの空気室にカームフレックスを貼り付けてみると、いままで洞穴から出ていたような低域がすっきりとして帯域バランスも揃ってきました。高域もだんだん抜けてきていい感じに。

そうなってくると今度は外観のそっけなさが気になります。というわけで、ホームセンターへGO。木部用塗料と水性ニスを買ってきて塗装しました。塗装は色つきのニスでも良かったのですが、Acustik-LabのStella Melodyにあるエラブルレッドみたいな色にしたくて塗料を別個に買って塗り、それからニスで仕上げました。ニス塗りするとエンクロージャーの強度が上がることは過去の経験で知っていたので期待が高まります。


やっと完成したエンクロージャーに再度ユニットを取り付けてひたすら鳴らしこむ日々です。箱の強度も上がってか、エージングが進んだのか大分すっきりした音になってきました。あとは吸音材をもう少し入れるかどうか微調整して仕上げたいと思っています。

いやあ、今回は本当に楽しかったです。付録のユニットを使えばこんなに苦労をしなくてもよかったような気もします。エンクロージャーとユニットの相性からいけば専用設計されている付録のほうが楽に決まっていますし、素性も良いとの情報も得ていますので、お手軽に自作してみたいという方はstereo誌の付録ユニットを使うのがいいかと思います。

では良い夏をお過ごしください!





コイズミ無線ウェブサイト
http://www.koizumi-musen.com/