Bedroom Audio Style

寝室で、気負わずに良い音と気持ちの良い住環境を求めていくトコロです。

オーディオマニアのための極私的名盤vol.4 Adam Schoenberg: American Symphony(アダム・ショーンバーグ:アメリカンシンフォニー)

発売から2年近くが経とうとしているのですが、やっぱりこれは紹介しておかないとむず痒いのです。
極私的名盤にしておくのがもったいないので、もっと広まって沢山の方に楽しんで欲しいなあという気持ちから記事にします。


アダム・ショーンバーグは現代アメリカの若手作曲家。1980年生まれ。
「ファインディング・ロスコ」「アメリカン・シンフォニー」「ピクチャー・スタディーズ」が収録されています。
アメリカの抽象画家マーク・ロスコの作品にインスピレーションを受けたファインディング・ロスコは、各4楽章が色で表されています。
アメリカン・シンフォニーは2008年の大統領選挙に触発されて作られた曲で、時代の変容と明るい未来に対する希望がこめられているとか。
アメリカの著名作曲家であるコープランド交響曲第3番と共通したものも感じ取れます。とにかくアメリカ!なイメージです。
ピクチャー・スタディーズはショーンバーグ版「展覧会の絵」。
カンザス・シティ交響楽団とネルソン・アトキンス美術館の委嘱作品として書かれたものだそうです。

現代の作家というと、難解で口ずさめるメロディーがないんでしょ?と思われる方もいるかもしれません。
僕もそう思いがちな人間の一人ですが、アダム・ショーンバーグは違います。
耳当たりのよい美しいメロディがあり、時に荒ぶる場面があり、飽きさせません。

録音の方に話を移しますが、とにかくクリアで、怒号の様な金管も切り刻むような弦楽器も全てがクリア。
透明感あふれるステージがステレオシステムから軽々と表出されます。
それもそのはず、最近はサウンドミラーが録音することの多いReference Recordingsの中でも、
プロフェッサー、キース・O・ジョンソンによる録音です。サウンドミラーがグラミーを取っても、
私はキース・O・ジョンソンを押していきます。
とにかくスピーカーに音像がへばりつくなんてことがないわけです。
滑らかで透明で迫力があり、もうこれ以上何を求めればよいのかという出来だと個人的には思っています。

Schoenberg: American Symphony
Schoenberg: American Symphony
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Schoenberg Kansas City Symphony Stern
Reference Recordings (2017-01-20)
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