Bedroom Audio Style

寝室で、気負わずに良い音と気持ちの良い住環境を求めていくトコロです。

THIEL CS2.3導入記


 半年近くのご無沙汰です。まずは明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。前回の記事ではVICTOR SX-700のf特性を測り、セッティングで遊んでみたわけですが、記事の最後にも書いた通り、やはり10年一緒に戦ってきたスピーカーですのでそろそろ新しいステージに行くべきではないかと考え、新スピーカーを探していました。THIEL CS2.3には縁があり、LUXMANのD-600sを購入したときに試聴に使おうか迷った機種でした。その時、持参したCDがロック系のソースだったため、店員からJBLがいいのではと勧められ、S143での試聴となりました。その時からTHIELの存在はいつか聴いてみたい音として刻まれていたのでした。

新スピーカーを導入するにあたり、様々な条件がありました。部屋がご存じの通り四畳半なわけですからスペースファクターに優れる製品で且つトールボーイもしくはフロアスタンディング型のもの。奥行きは40㎝以内。バスレフの場合はフロントポートの物。そして、10年は戦えるスピーカー。その結果浮上したのは、やはりCS2.3か2.4だったわけです。ちょっと待てと言われる方もいると思います。THIELと言えばアメリカ家屋のスペースが必要と言われ、天井は高く、床は10畳くらいはあったほうがいいとも聞きます。それでも導入を進めたのは、部屋の狭さからくる低域のだぶつきは和室の場合逃げていくので問題にならないということがあります。部屋の狭さはサウンドステージの広さに直結します。これは後の十年を戦う要素として不安なままでした。またアンプを選ぶと言われます。これは最悪、お金が貯まった時点でL-507sのプリ部を使ってパワーアンプの追加を考えていました。

狙いをTHIELに定めて虎視眈々と狙って待つこと数か月。ついに良い状態の出物があり、購入に至りました。シリアルナンバーは2000番台とアップグレード前の前期型に当たります。

ここからはインプレッションなどを書いていこうと思います。まだまだポン置きに近いのでそういう傾向にあるかもというくらいの認識に留めておいていただけたら幸いです。
 まずTHIELおすすめの平行配置にセットしました。音出しして耳についたのは定位感の良さでした。ヴォーカル物がたいしたセッティングもしていない状態でびしっと中央に定位する様は凄いの一言でした。ただまだ眠たい様子で、CDを何枚かかけていくうちにどんどんクリアネスが向上してきました。帯域バランスは低域がやや膨らんでいました。fレンジの伸びが良くかなり低いところまで申し分なく出ます。これは感激でした。スケール感と直結するのでやはりしっかりとした低域は必要だと実感しました。
 しばらくして、低域の膨らみが気になったので付属のスパイクを使うことにしました。これが効果てきめんで、ぐっと筋肉質な低域が出てきます。三点支持なのですがスピーカーを揺らすとややぐらつきが出るので、スパイク受けを入れようか思案しているところです。
 CS2.3で特筆すべきなのは音の立ち上がりと立下り、発音時と音の消え際がたいへん良く、タイミングが全域で合っていることだと思います。勢いよく立ち上がり、消える時もスパッと消えて余韻だけを残すといった時間・過渡応答が非常に良いと感じます。また、各楽器の定位が良くオーケストラ物を聴くとどの楽器がどこにあるかよくわかります。
 サウンドステージに関しては今のところ横に広いという印象です。奥行き方向はこれからの課題になりそうです。横方向はスピーカーの外まで出るソースもあり楽しいです。

これからの十年一緒に戦う戦友として、長く付き合いたいと思わせるスピーカーに巡り合えたことに感謝したいと思います。