Bedroom Audio Style

寝室で、気負わずに良い音と気持ちの良い住環境を求めていくトコロです。

ACROLINK 7N-P4030Ⅱ PC-Rを導入 加筆あり


アクロリンクの電源ケーブル7N-P4030Ⅱ PC-RをPD-D9mk2用に購入しました。目的はPD-D9mk2の底上げです。付属のケーブルがなかなか太くてしっかりしたケーブルだったので、交換の必要を当初は感じていなかったのですが、使用していくうちに秘めたポテンシャルの高さを感じ、自作ケーブルをあてがったりしていくうちに、これは何かいいものに交換する必要があるのではないかと考えました。特に最近の電源ケーブルはPCOCC-A導体を使用している物が多いのですが、そうではないケーブルをということでアクロリンクを選びました。PCOCC-Aを選ばなかった理由として、PCOCC-Aにあると僕が思っている、引き締め感やくっきりとした音像感を必要としていなかったことが挙げられます。スケールの大きい表現などを期待していました。


では実際どうだったのでしょうか。使い始めて大分経つので、インプレッションなど書き残そうと思います。まず見た目は黒くて太くて大きくて重いです。御立派様です。D-600sに使用している切り売りブラックマンバの導体が3.5sqなのに比べ7N-P4030Ⅱ PC-Rは5sqと段違いに太いです。また絶縁体にはポリオレフィン系が使われています。内シースにはタングステン紛体やアモルファスが練り込まれているため重くなっているのだと思われます。プラグはベリリウム銅のブレードに銀メッキ+ロジウムメッキと市販の部品にない構成でプレミアム感があります。市販の部品を組み立ててもこの構成にはできないところがいいですね。肝心の音ですが、まず低域が太くてかつ質感がよく雄大な音だといえます。エージングの影響はあまり感じさせないケーブルだと思います。最初に出した音と今出ている音はそんなに違いを感じません。音の透明度や解像感などは若干向上するかというところで、このあたりのポイントはあまり期待しない方がよいですね。ぎりぎりっと引き絞ったような表現ではありません。サウンドステージは広くこのケーブルの良い面だと思います。特に低域と合わせてスケールの大きな表現をしてくれると思います。ヴォーカルものなどは中央にふっと浮かび、定位の良さもあります。僕が何より良いなと感じたのは、屈託のなさとでもいうような自然さです。電源ケーブルの評論でおなじみの評論家氏があまり良い点数をつけないのも頷ける音で、ダンピングの効いた低域と解像度、繊細な高域といった氏の好きな音とは真逆を行く音だと思います。しかし、僕のように自然さや、低域の雄大さを求めている人もいるはずで、そういった方には喜ばれるケーブルだと思います。

6月23日追記
システム全体の電源ケーブルの配置を見直し、コンセントボックスに繋いでいた、STEREO誌付録ケーブルとコンセントボックスからD-600sへ繋いでいるブラックマンバ+フルテックプラグの自作ケーブルを交換しました。つまり上流を以前より上質なものにしたわけです。そうしたら、PD-D9mkⅡの音がかなり変貌し、解像感やダンピングといった要素が出てきて、驚いています。高域も程よく伸びが感じられて、ゆったりとした印象だったのが、非常にバランスの良い、一段高いレベルの音として認識を改めました。