Bedroom Audio Style

寝室で、気負わずに良い音と気持ちの良い住環境を求めていくトコロです。

東京インターナショナルオーディオショウ雑感

初日の11月3日昼過ぎから見てきた感想をメモ代わりに残しておこうと思う。まず一番印象に残ったマランツから。B&W800Dを使用してのデモで、ネットワークプレーヤーをメインに紹介する時間だった。ソースはFLACが多かったように思う。他のブースと全く異なっていたのは、音場の奥行き感が良く出ていたことだった。録音の選択だけでなく、セッティングとの相互作用とも思うが、部屋の音響対策に苦心の跡と物量投入が見られたのもやはりマランツブースだった。その結果がやはり音に表れていた様に感じた。

ショウの花形でもあるハイエンドスピーカーを堪能できたのも収穫だった。エソテリックではタンノイのキングダムロイヤルとアバンギャルド(型式忘れ)をクラシックとジャズで使い分けていた。どちらも引き絞った弓矢のような弛みのない音が聴けた。これはエソテリックのシステムの力だろうか。アキュフェーズはアヴァロン・ダイアモンドとJBL DD66000が並んでいたが、その時間に聴けたのはアヴァロン・ダイアモンドの方だった。スピーカーの外側まではみ出してくる広い音場はアメリカンハイエンドの真骨頂とも言うべきか。それからラックスマンではソナスファベール・クレモナMが聴けた。非常にくつろいだ自然な音で、初めは普通かと思ったが、こんな自然な普通があるわけない。面白い体験をさせてもらった。ハイエンドではないが、印象に残ったスピーカーはFOSTEXの1302MG。精悍で違和感の少ない音を持っていると感じた。

このブログではスピーカーはVICTORのSX-700以外にはないのだという基本方針でやっているわけで、スピーカーの話ばかりしても仕方ないのだが、システムの総体としての音はスピーカーから発せられているのであって決して無視はできない。IASJ2011で素晴らしかったコンポーネントを答えろと言われても断言はできない。単品で抜き出してどこそこの製品が素晴らしいと言ったら嘘になる。しかし、どのブースになら一週間閉じ込められても我慢できるかという問いになら答えることは可能だ。ひとつはマランツ、もうひとつはラックスマンだ。