Bedroom Audio Style

寝室で、気負わずに良い音と気持ちの良い住環境を求めていくトコロです。

留守居役 lihao.his acoustic iv 中華デジタルアンプ

メインで使用しているマランツのPM-88aSEを修理に出した。購入して暫くは調子が良かったのだが、保障期間を過ぎて半年もしないうちに動作が怪しくなってきた。左右の音量バランスが崩れ、左CHが必ず小さいという症状。それまではソースダイレクトを使って聴いていたがこれをやめ、バランスコントロールを使用してセンターを合わせていた。ところが困ったことに録音レベルに合せてコントロールを使うために、厳密にやろうとするとCDごとに調整という話になる。それははっきり行って面倒なので適当なところでお茶を濁していた。しかし、アクセサリーなど買い集めて音質向上がどうのと言ってる人間の使用しているアンプが故障していますでは本末転倒である。ようやく重い腰を上げたが、それは留守を任せるアンプがあったからだ。それが今回のLIHAO.HISのACOUSTIC Ⅳだ。


ACOUSTIC Ⅳは高音質で騒がれたトライパスのデジタルアンプICを使ったボリューム付きパワーアンプだ。この手のデジアンはラステームやTOPPINGが有名だが、ACOUSTIC ⅣはTA2021を使用している同等のTOPPING TP21より安価だったことで購入を決めた。オークションものが嫌だったのでネット通販で探した結果、シルバーではなく金色しか選択できなかった。ずっとPCに繋げて楽しんでいたが、今回大役を仰せつかりメインシステムのアンプに移動が決まった。実はACOUSTIC Ⅳを購入してからメインシステムと合せることはなかったので、その実力を測るには良い機会だ。

まずこれだけ小さいアンプでちゃんと音が出るのかという素朴な疑問があるがその心配は杞憂に終わった。小さい家中に行き渡るほどの爆音が出るのだ。しかも発熱はほとんどない。技術の進歩は凄まじいと感じる。さて、その音質だが、骨太でどっしりした中域から低域が特色だ。高域はあまり繊細でなく質感は少し乏しく、艶消し調のまろやかな表現だ。最大の弱点は奥行き方向の広がりのなさだ。サウンドステージはスピーカー間に存在するだけで、3D的な楽しみ方はできない。それでも力感がある低域や太く力強い音色は魅力的で、超安価で購入できることを考えると素晴らしい。

ACOUSTIC Ⅳにはヘッドホンジャックも存在するが、本当におまけ以外の何物でもない。期待してはいけない。