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TAOC タオック TITE-35S インシュレーターレビュー


CDプレーヤーにがっちりした金属系のインシュレーターを敷いてみたいという欲求があった。これまではJ1プロジェクトの青丸とfo.Qスペーサーを重ねて使用していたが、もう少し密度感や低域の力感が欲しかったのだ。そこで調べるとTAOCのインシュレーターは低域の量感が出ながらも締まりがあるなどの書き込みを見つけて気になっていたのだ。

TITE-35Sはハイカーボン鋳鉄のスパイクと、アドバンスドハイカーボン鋳鉄製スパイク受けからなる四点支持のインシュレーターだ。TAOCのインシュレーターとしてはフラッグシップとなる。

まずスパイク部を上にしてスパイク受けで下から支える標準的な設置。評判通り低域の量感が増しつつも適度な弾力感、締まりを忘れない。響きや鳴りに一体感があり、それまで散らかって響いていた各楽器がしっかりとアンサンブルになった様だ。総体的な響きは若干抑えられ、輪郭をきっちり描くタイプ。スタジオの静寂感などがよくわかる。

スパイク受けを上に、下からスパイクで支える方法ではどっしりとした低域がさらに増し高域の抑制が顕著になる。ピラミッドバランス、もしくは釣り鐘型と言えばわかりやすいか。見通しも良くなるがシンバルや弦など高域がほしいところまで伸びない。

プレーヤー本体を直接支える。これは僕の好みでスパイク部を上部に乗せる方法で試したが、全帯域の抑制がきつく、まったく大人しく穏やかで、ある種滑らかな音調になった。吸音しすぎてしまった部屋のようだ。

(2011_10_4追記)
現在はこのプレーヤー本体を支える方法を採っている。はじめは上記の通り抑制感があった。加えて音量が下がったような印象も受けた。そこではっと思いついてボリュームを元々聴こえていた高さまでわずかだが上げた。すると見違えるような生気と一本筋の通った表現と重心の低く深い低域と滑らかな高音域が得られた。アクセサリー類を使用して、音量が下がったと感じられたときはボリューム調整を是非していただきたい。振動やひずみが減った結果かもしれないからだ。今回はまさにそうだったのではないかと思っている。

スパイク受け単体でも試した。これがなかなか良く、帯域バランスを大きく変化させることがない。聴感上のSN比も向上するようだ。はじめの設置の効果を穏やかに効かせたような変化。このスパイク受けだけを売っても購入者は結構いるのではないかと思わせる。

僕のお財布からするとインシュレーターとしてはなかなか高価だとは思うが、とてもお気に入りで、アンプにもTAOCのインシュレーターを第一候補にしようかと考えているくらいだ。購入するときは清水の舞台から飛び降りる気分だったが、使い始めてしまえばご満悦とはげんきんなものである。特に印象に残ったのは様々な設置法にインシュが応えて違った顔を見せたことだ。よく研究されていると感じることができる。メーカーに対する信頼感はこういったことから生まれてくるのだ。
http://www.taoc.gr.jp/insulator.html#super

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