クリスマスアルバムの季節 WINTER WONDERLAND emilie-claire barlow
急に寒さが本格化し、晩秋という季節がなかったかのような2012年の冬ですが、今年もあと半月、クリスマスももうじきです。僕も多くの日本人に漏れず、無宗教的多宗教を地で行くので、クリスマスを楽しめるときは楽しみます。街を歩いてワムやマライアのあの曲この曲が流れてくると、年末感と共にクリスマスを強く意識します。音楽には記憶やイメージに強く作用する効果があるようですね。その作用を活かして今年は自分だけのクリスマス感を取り入れてみようということで、よく聴いているのがエミリー・クレア・バーロウのウィンターワンダーランドです。今年はヴォーカルできたという思いが強いので今回紹介するのもヴォーカルものにしてしまいました。入手したものは2006年作のカナダ盤のようです。型番はEMG 442
エミリー・クレア・バーロウを採り上げるのは二回目です。彼女はプロデュースからアレンジまでこなす才媛で、その上キュートな歌声の持ち主。日本でもっと知られてもいいのではないかと思う女性ジャズヴォーカリストの一人です。このアルバムではストリングスのアレンジまでこなしてしまいます。脱帽。
表題曲のウィンターワンダーランドの他には耳馴染みのあるクリスマスソングは入っていなかったのですが、逆にそれがこの作品をよりパーソナルなものにしているように感じます。ストリングスの活躍が多くそれがこの作品にリラックスしたくつろぎ感とほのかな温かみをもたらしていると思います。5曲目のChristmas Time Hereではヴォーカルに掛かった残響が美しく、オーディオのチェックにも使えます。作品全体も内容は勿論、録音もなかなか素晴らしく、クリスマスと言わず楽しめる出来に仕上がっています。
2012年のクリスマスを振り返ることがあれば、エミリー・クレア・バーロウを聴いていたなという記憶が残りそうです。
ウィンター・ワンダーランド
posted with amazlet at 12.12.15
