Bedroom Audio Style

寝室で、気負わずに良い音と気持ちの良い住環境を求めていくトコロです。

THE MARS VOLTAはオーディオブートキャンプ

オーディオシステムには基礎体力があると思っている。リニアリティやトランジェント特性がそれに当たると僕は勝手に決めつけているのだが、どんな音にもついていける体力、これはどんなジャンルの音楽を聴いてもきっと求められる要素だと思うのだ。それをみるのには極端なソースがうってつけだ。しかし、音楽以外のソースでは音を聴いて音楽を聴かないなどと揶揄されるのも癪である。極端な音のする音楽が必要だ。

THE MARS VOLTAという米国のバンドがある。AT THE DRIVE INがエモバンドとしてこれからの時期に突如ヴォーカルのアフロとギターのアフロが脱退解散して作ったバンドだ。音楽性はプログレッシヴロックでくくられることが多い。多言語、変拍子ラテン音楽、多様な楽器などの要素をロックで包んで少しはみ出ているような音を出している、所謂実験的なバンドだ。そのTHE MARS VOLTAのTHE BEDLAM IN GOLIATH(ゴリアテの混乱)が僕のオーディオチェックソースのひとつ。こういうジャンルなので音質的に目を見張るものはないが、音の氾濫とでも言うか、圧倒的な音数とエフェクトに大抵のシステムは打ちのめされ顎を出してしまう。それはブートキャンプに入隊した数多のダイエッター達が次々と振り落とされていく様に似ている。もし友人のオーディオマニアが鼻高々にしていたら、THE BEDLAM IN GOLIATHをかけて神妙な面持ちにさせてあげるのが友情だと思う。その後友人を失っても僕は責任を取らないのだけれども。

ゴリアテの混乱
ゴリアテの混乱
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マーズ・ヴォルタ
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まずアルバム頭の最初の一秒からシステムの真価が問われる。ここで団子になってはいけない。広がりを保てるか。そして延々と続く高速フレーズとシンバルやバスドラムの打撃音にウーファーやミッドバスがリニアについていけるかがポイントだ。きちんと一音一音拾ってよく聞こえるか。これを軽々とやってのけるなら、そのシステムは強靭な基礎体力を持っていると言ってよいのではないだろうか。

我が家のシステムは、今日もウォーキングである。