Bedroom Audio Style

寝室で、気負わずに良い音と気持ちの良い住環境を求めていくトコロです。

吸音拡散パネルMODOKIをつくってみた


ルームアコースティックに関心も興味もあった。しかし和室というのはもともと響きがデッドな空間なうえに、寝室として使用している以上、ベッドパッド、毛布、掛け布団などが吸音材の役割を果たしてしまう。リスニングポジションから見て左側は押入れと襖であるし、右手は窓で、レースもしくはカーテンがかかる。つまり四畳半という正六面体の面の内三面で強力な吸音をしているわけだ。この状態でどうにかなるとでもいうのか。そこがスタート地点なのだからルームアコースティックに興味があろうがどうにもならないのではないかと考えていた。それでは面白くない。

近頃オーディオ誌を賑わせているアクセサリーにSylvanとANKH(アンク)がある。日東紡音響エンジニアリングのルームアコースティックアクセサリーで、森林の音環境を研究して作られた柱状拡散体だ。僕はこれを見てやれると思ってしまった。部屋のスペースの都合上、柱状体を入れることは不可能だが、背面の壁に木材を付加することによって拡散効果を狙えないだろうか。そのように考えて実践した結果がこれだ。

なんというか…怪しい。オリエンタルとか東南アジア風といえば聞こえはよいが、非常に呪術的なものを感じる。冗談はさておき、付加した木材は100円ショップで購入した柳のリースだ。本来は飾り付けに使うものだが、柳を撚って作ってあるので拡散が狙えるのではないかと考えた。三種類の形を組み合わせて使うことで、撚りのランダムさや凹凸を作った。本来の使い方通り花などを飾ってもより拡散効果を期待できるかもしれない。僕はそこまでインテリアに注力する人間ではないが…サウンドの為ならわからない。

さて実際の効果についてだが、録音レベルが高く音圧を感じるCDをかけたときに耳に優しく聞こえた。実に滑らかで穏やかな印象になった。他の録音でも聴き疲れしない、柔らかさが加わったように感じた。それに総じて音量が低く感じるためついボリュームを上げがちになるので周囲には気をつけたい。

悪ノリと面白さを求めてやってみたが、もっとリースを付加した部分を拡大させたいと思っている。予想外の好結果だった。